サンシャインコーストの12か月

カナダ西海岸のサンシャインコーストより移住生活、地元の情報など発信します

読書タイム(BECOMING)

今週から夏時間がスタートです

こんにちは。2月以降、すこーしずつ日が長くなってきて、今週ついに夏時間がスタートしました。日本時間マイナス16時間が今の北米太平洋(バンクーバー)時間です。
我が家はまわりに街灯やご近所さんの明かりがほとんどないので、普段の生活にも日の長さがものすごく影響します。どれだけ田舎なんだって感じですが、例えばSunshine Coastで唯一の幹線道路であるSunshene Coast HWY は、海岸線の沿ってカーブがたくさんあるにもかかわらず、ほとんど街灯がありません。この道を時速80キロ以上で皆かっ飛ばしていくのですが、夕方5時には暗闇が訪れる中での運転は私にとってはかなり憂鬱というか恐怖。実際冬の間、夜の外出はかなり控えていたように思います。
それが今では夜7時まで薄暗い程度になってきました。

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そして夏になると夕日は夜9時半位まで空に明るさを残してくれるようになるはずです♪

季節が変わるにつれ、アクティビティも増えるので
夏よ、友よ、待ってるわーーーー(笑)!!

そんなわけで、冬の夜は自然に家にいる時間が長くなり、普段より少し多めに読書をすることができます。今は24時間、NetflixもNHKオンデマンドも見ることができますが、私は基本的に映像より活字が好きなタイプです。映画も好きですが、目で見て受け取る情報よりも、本に書かれていることを自分の好きなように想像(妄想??)して、インプットすることのほうが好きみたいです。だから時間があるときはリモコンではなくて本に手が行きます。今は24時間好きな時に電子書籍で本が買えるので便利ですよね。

BECOMINGをチョイス

そして最近読んだ本ですが、久しぶりにかなりインパクトがある本だったので今日はそのことについて。それがオバマ前大統領の妻、ミッシェルさんが書いたBECOMINGです。私は100%バイリンガルではないし、日本の縦書きの本が好き(!)なのでそれほど頻繁に英語の本を手にとることがないのですが、この本は自伝なので本人の生の言葉で読んでみたかったというのと、恐らく内容的にそれほど専門用語は出てこないだろうと楽観的に判断し、ハードカバーで読んでみることにしました。ちなみにこの本は近いうちに日本語を含めて20か国語以上に翻訳される予定だそうです。

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私はこれまで著者のミッシェルさんのことをほとんど知らず、その風貌からなんとなく好印象を受ける程度の存在でした。そして当然ながらバラク・オバマ氏の妻であるという風に彼女の立場を理解していました。

さて、いざ手に取ったものの、ハードカバーで400ページ以上はあるかなり厚みのある本なので(これが日本語に訳されると単行本でも2冊になるのではないかという量)、最初は読了できるかな?と少しためらいも感じていたのも事実。途中で飽きてしまうかなあ?と。でも心配は無用でした。実際に読んでみると各章とも非常に描写が丁寧でわかりやすく、読みながら映像を見ている感じ。頭の中でイメージ全開です(笑)。映画化されるかも?!誰がミッシェル役かな?なんて思ったり。

BECOMINGは、大きく3つの章に分かれていて、最初の「Becoming Me」という章は、ミッシェルさんのシカゴでの生い立ち、家族のこと、自身が受けた教育からオバマ氏との出会いまでが描かれ、次の「Becoming Us」という章で、自身のキャリアとオバマ氏との結婚、バリバリのワーキングマザー時代の様子、オバマ氏の政治活動に妻として向き合う姿が描かれ、最後の「Becoming More」 の章では、ホワイトハウス時代に自分のキャリアを中断し、ファーストレディとして自分ができることに取り組みながらさらに成長していく姿が描かれています。

まだ読み終えたばかりで全部消化できていないのですが、少なくとも今はミッシェルさんをとても身近な存在に感じることができます。
彼女はシカゴの中流の黒人家庭で育ち、育った環境も受けた教育も全く私とは異なるのに、この本を読むとそんな全然違う世界で育ち、ファーストレディにまでなった彼女と「Empathy (共感)」している自分がいて、同時に彼女からたくさんの「Optimistic(前向き)」な「Encouragement(励まし)」を受け取ることができました。

改めてペンの力ってすごい!と思いましたよ。日本語版も出たら読んでみたいと思いました。すでに読んだ方、これから読む方も、いつか皆で感想をシェアできたら盛り上がりそう♪

 

 

 

私の好きなビーフシチュー

こんにちは。

今日も料理の話になりますが
日々、日本を離れて暮らしていると、日本で売られている数々の便利な家電や気の利いた商品をネットで見るにつけ、いいなあー、欲しいなあ、とうらやましく思っています。カナダの量販店やネットではあまり魅力的な商品を目にすることがないのです。

ところがっ!ひとつだけ私がカナダで買ってよかったという調理器具があります。それが「Instant Pot (インスタントポット)」という圧力機能のついた多機能鍋です。一つの鍋が圧力鍋になったり、スロークッカーになったり炊飯器になったりするのに加え、シチュー、ヨーグルト、ポーリッジなどのメニューがあり、料理によってはボタンを押すだけで最適な調理をしてくれます。発売以来機種がアップデートされていますが、旧型だとセールで売られていることが多く、7-8000円位でも買えます。フェイスブックの同製品のコミュニティーは100万以上のユーザーがいるそうで、カナダ発の北米大ヒット商品になっています。 

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私はカナダに来てから2年目に購入し、一年弱使っていますが色々な調理に使うにつれ、「買ってよかった」を実感しています。そして特にシチューを作るときに重宝しています。

一般的にビーフシチューを作るときに、ゆっくりコトコトと時間をかけて作るやり方と、圧力鍋で一気につくるやり方があると思います。好みによって、または状況によって選択が分かれるところでしょう。インスタントポットを使うと、スロークッカーモードでゆっくりコトコト作ることもできるし、圧力モードでスピーディにお肉だけ柔らかくしたりすることもでき、さらにシチューモードを選べばシチューに最適なコースで(途中で圧力をかけたりする)仕上げることができます。この融通の利き具合がインスタントポットの魅力なのかもしれません。

今日はビーフシチューの中でもオックステールシチューを作る予定だったので、これをコトコトやると、本当に一日コトコトで夕飯に間に合わない(笑)ことになってしまうため、圧力機能のあるシチューコースを使って作ることにしました。

私のビーフシチューのレシピの基礎になっているのは、栗原はるみさんの「ごちそうさまが、ききたくて」(懐かしいでしょ?)という料理本で紹介されているビーフシチューです。
ちなみに、この本の栗原さんのレシピをまねて作れば、簡単だけどとてもおいしいビーフシチューに仕上がることを保証します(笑)。
ですが、私が子供のころ、関西出身の母は牛肉に色々なこだわりがありまして、その中でもビーフシチューはほぼオックステールときまっていました。昔ながらのものすごい勢いでスチームが出る圧力鍋を使ってシューシュー言わせながら作ってくれたものでした。そのため私は幼い時から、テールの骨から外れる位柔らかく煮込まれた牛肉とその周りのゼラチン質のプルプルした食感がたまらなく好きで、今でもテールが手に入れば、オックステールシチューを作りたくなるのです。

そこで、このインスタントポットが大活躍!!準備から出来上がりまで2時間あればお肉がほろほろのオックステールシチューが出来上がります。

「ごちそうさまが、~」のレシピを参考にしながら、準備を始めます。
簡単に手順を説明すると、
牛肉(今回はテールとすね肉の両方)に塩コショウをして小麦粉をふるい、大きなフライパンでお肉を転がして全体に焼き色をつけたら、インスタントポットへうつします。
同じフライパンにバターと玉ねぎのスライスを入れてじっくりあめ色になるまで炒めて、そこに小麦粉をふって炒め、さらに赤ワインを入れ、とろみのついた玉ねぎソースを作ります。

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ここまでは栗原さんのビーフシチューのレシピの手順とほぼ一緒で、手は抜かず時間をかけて作業をするのですが、ここから先はインスタントポットの登場で一気にラクチンモード全開となります(笑)

テールを入れたインスタントポットに、玉ねぎの赤ワインソースと、各具材(生のまま)と調味料、そしてあたたかい水を適量入れます。
今回の具材は、お肉以外は玉ねぎ、にんじん、モレルマッシュルーム(ドライを水でもどしたもの)だけ。
調味料は、トマトピューレ、中濃ソース、メープルシロップ、コンソメ、ドライトマト、ベイリーフなど。

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特にかき混ぜたりはせず、そのままインスタントポットのふたをしめ、「シチュー」機能を45分間にして選択し、スタートです。
その間に今日はマッシュポテトを作り、せっかく開けたワインですから一杯お先にいただくことにして♪リラックス。
そして45分の調理終了後は、鍋から自然に圧力が抜けるように、しばらくそのままにしておきます。今回は急いでいなかったので30分位待ってから蓋を開けました。
すこしシチューのとろみが少ないかな?と思いましたが、マッシュポテトの倍盛り希望者がいるため、そのままにしておくことに。ニンジンは型崩れせず、お肉は期待通りホロホロでした♪ ごちそうさま!

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雪の日のお菓子作り

こんにちは。

数年ぶりの大雪となりましたサンシャインコーストです。
名前が示す通り、本来はカナダで一番温暖な地域で滅多に雪は積もらないのですが、昨今はこちらも異常気象の影響があるようで、数年前に一度、そして今年もまたサンシャインコーストに大雪がやってきました。

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普段雪が積もらない地域のため、一旦雪が積もると田舎道は除雪もなくすぐに車が立ち往生する始末。スクールバスも営業停止となり、小学校も月・火の2日間連続でSnow Day(降雪のための休校日)となりました。週末から数えて4日間学校はありません。そして今週金曜日は学校の休校日でさらに来週の月曜日(祭日)まで4連休・・・長男は勉強よりスキーをしている日のほうが多いかも??
私のほうは、たまたま週末から家でずっと片づけをしていたので、さすがに今日は片付け以外のことをしようと思い、何か簡単なベイクをすることにしました。そこで気が付いたのが大量のドライナッツやフルーツ素材。

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パッケージが大きすぎ、というか大きいのを買いすぎ(笑)。

クッキーを作るとかなり一度に大量消費できるものの、数日前に一度焼いているので、今回は見送ることにして、マフィンっぽいものを作ることにしました。

マフィンといえば、かれこれ数十回は作っている黄金レシピがあるのですが、それはNigella Lawson(ナイジェラ・ローソン)のチョコバナナマフィン。理由はどうやって作っても失敗せず、いつもそれなりに美味しくできるから(笑)。子供がいるとしょっちゅう作るので、簡単なレシピで覚えておくことができ、少々適当に計量したり具材のアレンジをしても失敗しないのは本当にありがたいデス。
というわけで、ナイジェラのマフィンのレシピをもとにナッツ類を入れたマフィンを作ることにしたのですが、どのナッツを使おうか考えていたところ、サツマイモの残りがあることを思い出しました。
「これは絶対使ってしまいたい(朝食代わりに子供たちに食べさせたい)!」という思いから、
「バナナチョコマフィン+ナッツ+ドライフルーツ+サツマイモ」という式が頭に浮かんだのですが、出来上がりを想像するとちょっとそれは無理があるかなあ(欲張りすぎ)ということに(笑)。
サツマイモを入れてマフィンを焼いたことがなかったけれど、わざわざ他のマフィンのレシピを探すのは面倒なので、頭の中で具材を足し算、引き算して、まずチョコレート(カカオパウダー)を抜くことにして、ナッツはさんざん迷った挙句、クルミを使い、レーズンも入れることにしました。それでも結構、冒険かなーと思いつつ、ナツメグかシナモンを入れようかなあ?とさらに迷いながら準備完了(結局今回はどちらも入れませんでした) 。バナナマフィンにサツマイモって合うのでしょうか・・

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ちなみに私の好きな洋食(ウエスタン)の料理家もイギリスではお馴染みのナイジェラ・ローソンです。洋食のレシピを外人(=本場)の料理家をまねて作るとなんとなく味がぼやけていると感じることがありませんか?例えば私はジェイミー・オリヴァーのTVショーは好きだけど、レシピのほうはいまいちです。
一方、ナイジェラはスパイスをがっつり使っていて、作り方が簡単で楽。結局ポイントはそこかな(笑)。

さて、200度で17分位焼いて出来上がった本日のサツマイモ&クルミ入りのバナナマフィン。

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 期待通りふっくらと焼き上がりました。
ナイジェラよ、今日もありがとう(笑)。

冬でもハイキング 子供と一緒に楽しめるハイキング・お散歩コース(2)

こんにちは!
旧暦のお正月です。A Happy Chinese New Year!
やはり旧暦のお正月がきてやっと新年が明けたような気分です。
今年は猪年なので年女となりますが、改めまして今年もどうぞよろしくお願いします!

さて、カナダで一番温かい地域に暮らしている我が家ですが、今週の日曜日にSunshine Coastで初めての降雪がありました。雪が降った土曜日の夜中から日曜日の朝の気温は氷点下5度。カナダの他の都市に住む人からみたら晩秋の気温?みたいにつっこまれそうですが、私としては寒かったです(泣)。今年は暖冬なので、この地域では今年一番の冷え込みとなりました!

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日本でお正月に寒中水泳大会をする人が話題になることがありますが、カナダでは冬に海水浴をすることを「Polar Bear Swim(北極グマ水泳?!)」と言います。冬でも結構フツーに泳いでしまう人がいる恐るべしSunshine Coast地区・・・。私の夫も5月にはもう海に飛び込んでましたが、さすがに12月以降は泳いでいないはず・・・(確認中)。実際に子供のクラスメートの家族は「クリスマスにPolar Bear Swimming してきちゃった~」って、まるでロスに遊びに行ってきた位の気楽さで話していたので、特別な訓練は積んでいない模様です(汗)。生まれもったカナダ人の遺伝子なのか皮下脂肪の厚さなのか私にはわかりませんが、この雪の中、大はしゃぎで泳いでいる人が近くにいるような気が・・・します(夫ではないことを祈ります)。

ところで、降雪の前の土曜日は久しぶりにお天気が良く、自宅でゴロゴロしていた私と次男はハイキングに行こうかという話になりました。

5才の次男曰く「こんなに天気が良くなると、一気に花が咲きだしたかも」。その問いかけはさりげなくスルーしつつ、近所の「Smuggler Cove Marine Park」へ出かけることにしました。

以前のブログでも紹介した「Smuggler Cove」にある公園は海岸線沿いに広がっているため温暖なエリアに位置しています。長雨続きのSunshine Coastでしたが、あそこだったらそんなにじめじめしていないのではないかな・・と期待しつつ出発することに。

公園に到着するとトレイルは歩きやすく整っていました。

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 道にはほとんど水たまりもなく、日の光がさんさんと降り注ぎ歩きやすかったです。それほど寒さを感じません。湖面も凍っておらず、空気は澄み渡り穏やかな景色が広がっていました。

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 次男は早速お気に入りの木の枝から「本日のスティック 」を見つけると、どんどんトレイルから外れて歩いて(登って?)いきます。

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そしてしばらく歩くと海はすぐそこに。
乾いた岩場を見つけると寝転がってどうやら日光浴をする息子。アザラシを見て学んだのでしょうかね(色や形までアザラシ風)・・・??

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トータルで2時間あまりのハイキングとなりました。
残念ながらお目当てのお花畑を見つけることはできませんでしたが、のんびりと楽しいハイキングをすることができました。
また春を探しに野山に出かけていきたいと思っています。

 

 

海外生活と長男の日本語

こんにちは!気が付いたらもう1月も終わろうとしていますね。

さて、今日は長男(8才)の日本語学習についてです。

我が家は2016年の夏に香港からバンクーバーに引っ越し、2018年の夏に今住んでいるSunshine Coast地区のHalfmoon Bayという田舎町に引っ越してきました。

香港で暮らしている間、実は長男は5才から6才にかけての最後の1年間だけ日系幼稚園に通わせました。もし香港で生活を続けていたらほぼ間違いなくインターナショナルの小学校に通わせることになっていたので、その前の幼稚園だけでも最後のチャンス?という感じで生の日本語と日本の習慣を学ばせることに決めたのです。もし受験競争の激しいインターを狙っていたらそんなのんびりしたことはできないのですが(香港のお受験事情もかなり熾烈です)、当時は香港でも郊外に暮らしており、近くのインターはほぼ顔パス(笑)という感じ。そのため香港の大都会にある日本語の私立幼稚園まで自宅から車で1時間かけて通うという生活を1年あまり続けました。これはこれで結構大変だったなあ(苦笑)。
実は、我が家に恐ろしい数のウルトラマンのソフビがあるのですが、その箱を見るとこの園生活を思い出します。当初、日本語の学校に行きたがらなかった息子への「ご褒美」に何度香港の「そごう」や「イーオン」で買わされたことか・・・香港ってなんでも欲しいものがそろってしまう恐ろしい街・・・いやー苦い思い出です(笑)。

でも苦労と無駄な出費のかいがあり、長男はほぼ100%日本の幼稚園と同じ園生活を過ごし、いろいろなことを体験させてもらいました。

その後「カナダに行ったら子供たちの日本語をどうしよう・・・」というのは移住前の私の悩みのひとつとなり、その不安は大きくなりました。そのため私は移住する前から最初の住まいとなるNorth Vancouver地区で日本語の幼稚園や補習校があるかどうかを必死に探し始めました。

そしてついに 私の執念?!が実ったのか、自宅から5分程度の場所で日本語教育を行っているという先生を見つけたのでした。ノースバンクーバーで暮らした2年間、長男は放課後の補習クラス、次男はプレスクール(幼稚園)にお世話になりました。本当に素晴らしい先生で、子供たちと私にとって初めてのカナダでの暮らしに、安心と道筋を示してくださりました。

ところでこうしたカナダでの日本語学習の場で気が付いたこともありました。

カナダで生活する日本人の子供たちの中には、自分の両親や日本語の先生とは日本語で会話ができるけれど、それ以外の人、特に初めて話す日本人に対してはうまく会話ができない子がいるようなのでした。

私ははじめそういう子供たちを見守りながら、「恥ずかしいのかな?」と、性格が影響しているものと思っていました。でもしばらくするうちに、どうやらそうではなくて、相手の話す日本語がわからないから反応できない、ということも多々あることに気が付きました。年齢、性別、出身によって日本語もさまざまに変化するわけで、海外で暮らして限られた日本人の中で生活していると、この「日本語の中の多様性」についていけないことがあるようでした。

一方、長男の場合、相手の日本人(もしくは日本語を話すカナダ人)がどのような日本語で話してきても、基本的に「聞き取る」ということができているようなのです。たとえ自分が返す言葉はたどたどしい日本語ではあるとしても・・わずか1年間でも日系幼稚園に通った経験からくるものなのでしょうか。当時5才だった長男は、毎日20名近くの日本人のお友達とたくさんの先生に囲まれて生活する中で知らず知らずのうちに日本語の「耳」を身に着けたのかもしれません。

そして現在の長男ですが、昨年末からオンラインの日本語家庭教師の先生と週に1回の授業を始めました。北米にお住まいのこの家庭教師の先生も、経験豊かで辛抱強く(!)長男の授業を進めてくださっています。
カナダの片田舎に住みながら、または世界中のどこにいても、日本人の先生から日本語を学べる環境が選べるというのは、デジタル時代の賜物ですね。
長男には少しずつでも日本語学習を継続していってほしいなと願っています♪ 

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自分の中で年が明けない・・・

こんにちは。

唐突ですが、新年を迎えたものの、自分の中で未だに「新年」という区切りがついていません(汗)。とにかく実感がなくて、昨年末からずっと気持ち的に停滞感が漂っています。クリスマスもお正月もどこへも出かけず、かなり地味に過ごしましたが、これは私が本来家族の中心となって手配したり準備するものなので、私の「お疲れ感・やる気のなさ」が反映されてしまったかなと、ちょっと反省。

こんな風に新年に気分が切り替わらないことが今までもあったかどうかよくわからないけれど、自分の中で年が明けた感じがしないのは確か・・・。そこでふと、旧暦の正月はいつだろうかと調べてみたところ、2019年の旧正月は2月5日でした。それを知った途端、私の中ではなぜか「あ、そうか」と腑に落ちるものがあって、「まだ明けてないのか」と納得(笑)。

こんな風に私が旧暦の暦に親しむようになったのは、やはり香港で暮らした長い歳月によるものでしょう。香港では日々、一般的な新暦カレンダーと旧暦カレンダーが混在した生活をおくっています。そして日本と同じような季節ごとの行事は、旧暦のカレンダーに基づいて行われています。ちなみに、アジアでは、節句やお彼岸などの季節ごとの行事が同じように存在する国々がたくさんありますが、こうした行事を新暦のカレンダーに基づいて行っているのは日本だけではないかなと思います。

そして旧暦のカレンダーに慣れてくると、うまく説明できないけれど、自然と無理のないタイミングで行事や季節の変わり目を受け入れている自分がいることに気づかされます。旧暦だけではなく、月の満ち欠けや、海の潮位を生活の中に取り入れている人もいるでしょう。私は、人間の本質は今でも私たちが思うよりもずっと自然とリンクしていると思っています♪

それにしても、今年は旧暦のタイミングのほうがしっくりする感じがする自分がいるので、なんでなのかなー?とちょっと考えてみましたが、2018年に起こった各変化や出来事がどうやら自分の12月までのキャパでは消化しきれていないということのようです(苦笑)。

今振り返ると、2018年は後半に色々なことが起こっていました。

7月にSunshine Coast へ引っ越し、8月は年間で一番重要な翻訳プロジェクトの納品。9月から新しい学校で長男は新学期、次男は新入学。11月に高齢の祖母が他界、等々。

おそらく最後の祖母の他界というのがまさに「想定外」で私のキャパが超える状況を確定したのでしょう。さらに私は年女のイノシシ年・・・猪突猛進?!でついつい走りすぎてしまうことがあるようで、後からどっと来るタイプなのかも(年齢も自覚しなければっ)。

ま、今は、旧正月が2月5日に来るということがわかって、なんだか安心しました。今はそれに向かってしばし休憩、自分の心身の調整をすることとします。

私の2019年は2月からスタートです(笑)!

 

 

香港は第二の故郷か本当の故郷か??

旅行が好きな人や、海外に暮らしている方は自分が利用する飛行場にそれぞれの「匂い」があると感じたことはあるでしょうか?私の場合、香港の空港、成田空港、バンクーバー国際空港などの「匂い」をはっきりと認識しています。

これまで香港に20年近く住んでいたので、その間、日本や海外から飛行機で香港に戻るとまず空港のゲートの「匂い」から「帰ってきた」と感じていました。

そしてその匂いを受けいれるや否や、歩くエスカレーターをどんどん歩き、足早にIDカードで自動改札を抜け、荷物台から荷物を受け取り、こうした一連の超スピーディーな手続きが、私を一気に「帰って来たモード」全開にしてくれたものでした。

とにかくせっかちな町、香港。

香港は基本的に道に歩道がないか、あってもとても狭いのですが、一人で道を歩くときはどんどん人を追い抜いて歩いていくのは当たり前。
レストランでは食事中でも食べ終わった皿はさっさと片付けられていき、お勘定は頼んだそばから伝票が用意されて会計終了。
スタバのオーダーの早さはおそらく世界一。
銀行のATMはすべて24時間オープンでいつでもお金をおろすことができる。
タクシーに15分位乗ればほとんど行きたいところにたどり着いてしまう…等々。

そして香港では基本的に「回りの目を気にする」という感覚を持ち合わせている人をみかけないので、そうした友人や同僚に囲まれていると、これもまた慣れてしまい、恐ろしく自由?で自分らしく??生きる人間になってしまいます。

そんなわけで、20年も香港で暮らすとせっかちで、他人の目を気にしない変な日本人となります。日本に帰ると自分の言動が浮きまくっていることに気がつき、かなり居心地の悪い思いをします。

たとえば日本に滞在中、
横断歩道を赤信号でも車を気にしながら渡ろうとしてしまう。
話ことばに英単語が混ざりまくる。(英語のほうが言い回しが簡潔で、話が手短に終わるため)
一緒に歩いている友達に歩くのが早すぎると笑われる。
エスカレーターの速度がゆっくりすぎて逆につまずきそうになる
電車の中や公共の場での話し声が大きすぎる・・・等々。

こうした自分の「異質」さに気がついた途端、周囲に謝りながら、恐縮しながら歩くはめになります(汗)。一応、自分の中に人生前半の普通の日本人気質も残っているのでしょうか。
結局一時帰国の最後のほうでは「あー疲れた」となってしまうわけです。

唯一日本に帰ってきて「日本は私の故郷」と思う瞬間、それはやはり家族や友人と再会した時です。自分の過去を知っている人と時間を共にするという機会は私の中でゆっくりと自分の中で眠っている日本人的な部分を思い出させてくれるし、丁寧な話し方や生き方を見聞きし、豊かな食生活を共にするとホッとする自分がいます。 

日本はやっぱりいいなあ、、、落ち着くなあ、、、なんてしみじみと日本の良さを実感する瞬間。
そんな思いを抱えながらたくさんのお土産と共に香港に帰っていました。ところが飛行機が香港の空港に着陸するや否や、まだ完全に機体が停止する前から携帯電話の着信音が前後左右の座席から響きわたってきて、、、周囲にせかされながらゲートまでくれば香港空港だけの「匂い」がお出迎え・・・もれなく「帰ってきたー」と感じてしまう私がいたのでした(笑)。

そして今はカナダの片田舎で暮らしています。
とにかく田舎なので、白人とネイティブインディアン以外の有色人種系のカナダ人は極端に少ない社会で暮らしています。そのためアジア人の私は結構珍しい存在で、私自身もまだよそ者の気分が抜けていません。
それでも、こうした田舎ならではのスーパーナイスでフレンドリーなカナダ人の親切に日々触れるにつれ、私もいつか彼らのように心の広い人間になれるかなあ、せっかちな香港気質も抜けてくるのかなーと思う今日この頃なのでした。